転職活動で内定を辞退する場合、企業への伝え方は?

転職活動で内定を辞退する場合、企業への伝え方は?

転職活動で内定を辞退する場合は、辞退を決めたらできるだけ早く、まず採用担当者へ電話で伝えるのが基本です。理由は簡潔に述べ、選考や内定に時間を使ってもらったことへの感謝と、おわびを伝えます。

ただし、すでに内定を承諾している場合は、単なる選考辞退とは扱いが異なる可能性があります。伝え方だけでなく、内定通知書や雇用条件通知書なども確認し、企業とトラブルになりそうな場合は専門機関へ相談してください。

内定辞退は電話で伝え、必要に応じてメールを送る

内定辞退の連絡は、メールだけで済ませず、まず電話で直接伝えるのが無難です。採用担当者が不在の場合は、電話に出た人へ要件を伝え、担当者に折り返しを依頼します。

折り返しがない場合や、企業からメールでの連絡を指定されている場合は、辞退の意思が分かるメールを送ります。電話で伝えた後に、記録としてメールを送っても構いません。

電話で伝える順番

  1. 自分の氏名と、内定をもらった職種や選考時期を伝える。
  2. 採用担当者に代わってもらう。
  3. 内定への感謝を伝える。
  4. 内定を辞退したいと、はっきり伝える。
  5. 簡潔に理由を説明する。
  6. 迷惑をかけることへのおわびを述べる。

連絡する時間帯は、企業の営業時間内が基本です。始業直後、昼休み、終業間際を避け、担当者が対応しやすい時間を選びます。辞退を決めたのに連絡を先延ばしにすると、入社準備や採用計画に影響するため、早めに連絡しましょう。

電話での内定辞退の伝え方

電話では、理由を長く説明する必要はありません。結論を曖昧にせず、採用担当者が判断できるように「内定を辞退したい」と明確に伝えます。

たとえば、次のように伝えられます。

「お世話になっております。先日、営業職で内定をいただきました、〇〇〇〇と申します。採用ご担当の△△様はいらっしゃいますか」

担当者につながったら、次のように続けます。

「先日は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。大変申し上げにくいのですが、慎重に検討した結果、今回の内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。選考のお時間をいただいたにもかかわらず、このような結果となり、申し訳ございません」

理由を聞かれた場合は、事実に沿って簡潔に答えます。たとえば「自分の今後のキャリアを考え直した結果、別の進路を選ぶことにしました」のような表現で問題ありません。

他社への入社を理由にする場合

他社の社名や給与などを細かく説明する必要はありません。次のように、比較した結果を簡潔に伝えます。

「今後のキャリアを考え、別の企業へ入社することを決めました。貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、申し訳ございません」

企業から理由を詳しく聞かれても、他社の批判や条件の比較を続けるのは避けましょう。辞退の意思とおわびを繰り返し、必要な範囲で説明します。

メールで内定辞退を伝える場合の例文

担当者と電話がつながらない場合や、メールでの連絡を求められた場合は、件名を見ただけで用件が分かるようにします。

件名:内定辞退のご連絡(氏名)

株式会社〇〇
採用ご担当者様

お世話になっております。
先日、〇〇職の内定通知をいただきました、〇〇〇〇です。

このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。

大変恐縮ではございますが、慎重に検討した結果、今回の内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。

選考に貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、このような結果となり、誠に申し訳ございません。

本来、直接おわびを申し上げるべきところ、メールでのご連絡となりましたことも、重ねておわび申し上げます。

何卒ご理解くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

氏名:〇〇〇〇
電話番号:000-0000-0000
メールアドレス:xxxxx@example.com

電話で担当者と話した後に送る場合は、「先ほどお電話でお伝えしましたとおり、内定を辞退させていただきたく存じます」と書き換えます。

内定承諾前と承諾後では対応が異なる

内定を辞退するタイミングによって、企業への伝え方と確認事項が変わります。

タイミング 基本的な対応
内定の連絡を受けたが、まだ承諾していない 辞退を決めた時点で、できるだけ早く電話または指定された方法で連絡する
内定を承諾したが、入社前 内定通知書や雇用条件を確認し、早急に採用担当者へ相談する
入社に必要な書類を提出済み 提出書類や企業との合意内容を確認し、電話で事情を説明する

内定承諾前であれば、通常は「選考を辞退する」場合に近い形で連絡します。一方、内定承諾後は、企業との間にどのような合意が成立しているか、入社日や条件がどう定められているかによって扱いが変わる可能性があります。

「内定承諾後でも必ず問題なく辞退できる」「企業が辞退を拒否したら必ず入社しなければならない」と一律には判断できません。企業から損害賠償などを求められた場合や、書類の内容に不明点がある場合は、労働局などの相談窓口や弁護士への相談を検討してください。

内定辞退の理由はどこまで説明するか

理由は、企業が納得できるように長く説明するよりも、事実を簡潔に伝えることが大切です。次のような表現が使えます。

  • 「自分のキャリアについて再検討した結果、別の進路を選ぶことにしました」
  • 「家族と相談した結果、今回の転職自体を見送ることにしました」
  • 「仕事内容や今後の方向性を考え直し、辞退を決めました」
  • 「一身上の都合により、内定を辞退させていただきたく存じます」

うそをついて詳しい理由を作る必要はありません。給与や勤務地など、企業に伝えることで交渉を求められそうな内容を説明したくない場合は、「今後のキャリアを考えた結果」とまとめてもよいでしょう。

内定辞退で避けたい伝え方

次のような連絡は、企業との関係を悪化させたり、確認に時間がかかったりする原因になります。

  • 連絡せずにメールだけを送り、その後の電話にも応じない
  • 入社日の直前まで連絡しない
  • 「たぶん辞退します」など、意思を曖昧に伝える
  • 他社や採用担当者を一方的に批判する
  • 事実と異なる理由を伝える
  • 内定承諾後なのに、書類や合意内容を確認せず一方的に放置する

強い引き留めを受けても、辞退の意思が固まっているなら「検討した結果、辞退の意思は変わりません」と落ち着いて伝えます。必要書類の返却や手続きが案内された場合は、期限と方法を確認して対応しましょう。

内定辞退を伝える前に確認すること

連絡前に、次の項目を整理しておくと、担当者とのやり取りがスムーズです。

  • 企業名、応募職種、内定を受けた日
  • 内定承諾書などを提出したか
  • 入社日や雇用条件が決まっているか
  • 企業から返却を求められている書類や貸与物があるか
  • 辞退理由をどの範囲で説明するか

特に、内定承諾書、雇用条件通知書、入社誓約書などを提出している場合は、手元の書類を確認してください。判断が難しい内容があれば、企業に連絡したうえで、労働関係の相談窓口などに相談します。

内定辞退は、決めた時点で早く、電話を基本に、感謝・辞退の意思・簡潔な理由・おわびの順で伝えるのが基本です。すでに内定を承諾している場合は、契約や提出書類の内容によって扱いが変わる可能性があるため、放置せず、まず採用担当者へ連絡してください。