20代の転職活動は、一般的に「転職の目的を整理する」「求人を探す」「応募書類を作成する」「応募・選考を受ける」「内定後に退職・入社準備をする」という流れで進みます。準備から入社までの期間は人によって異なりますが、在職中なら退職時期を確認しながら、次の仕事が決まってから退職する進め方が基本です。
20代の転職活動の流れ
まずは、次の順番で進めると、転職理由や応募先がぶれにくくなります。
- 転職する理由と希望条件を整理する
- 自分の経験やスキルを振り返る
- 求人を探して応募先を選ぶ
- 履歴書・職務経歴書を作成する
- 応募して書類選考を受ける
- 面接を受ける
- 内定の条件を確認する
- 退職手続きと入社準備を進める
転職サービスや転職エージェントを利用する場合でも、基本的な流れは同じです。ただし、求人紹介、応募書類の添削、面接対策などを受けられる点が異なります。
1. 転職する理由と希望条件を整理する
最初に、なぜ転職したいのかを整理します。給与、仕事内容、勤務時間、勤務地、人間関係、将来性など、現在の仕事で変えたい点を書き出しましょう。
転職理由が「何となく今の会社を辞めたい」だけだと、応募先を選びにくく、面接でも説明が不安定になりやすいです。一方で、転職によって実現したいことが明確なら、求人を比較する基準になります。
希望条件は優先順位をつける
すべての条件を満たす求人が見つかるとは限りません。次のように、条件を3種類に分けると判断しやすくなります。
- 必須条件:満たされなければ応募しない条件
- 希望条件:満たされると望ましい条件
- 妥協できる条件:他の条件が良ければ変更できる条件
たとえば「仕事内容は必須、勤務地は希望、年収は一定額以上なら相談可能」というように整理します。
2. 経験やスキルを振り返る
20代の転職では、経験年数だけでなく、これまでの仕事で何を担当し、どのような工夫や成果を出したかが確認されます。特別な実績がないと思っていても、担当業務、使用したツール、対応した顧客、改善した作業などを書き出してください。
職種を変える場合は、応募先でも活用できる経験を探します。たとえば、営業経験なら顧客対応力、事務経験なら正確な処理や社内調整力などが、別の職種でも評価される可能性があります。
振り返る項目
- 担当していた業務
- 仕事で使った知識やツール
- 自分が工夫したこと
- 周囲と協力して進めたこと
- 数字で示せる成果
- 仕事を通じて身についたこと
実績を数字で示せない場合は、「どのような課題に対して、何を行い、どう変わったか」という順番で整理すると、具体的に伝えやすくなります。
3. 求人を探して応募先を選ぶ
希望条件と経験を整理したら、求人サイト、企業の採用ページ、転職エージェントなどで求人を探します。求人票では、仕事内容だけでなく、勤務地、雇用形態、給与、勤務時間、休日、応募条件を確認しましょう。
気になる求人が見つかったら、応募条件を満たしているかを確認します。応募条件を一部満たしていない場合でも応募できるケースはありますが、必須資格や実務経験の有無など、選考に大きく影響する条件は慎重に判断してください。
求人を比較するときの項目
| 項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 仕事内容 | 担当業務、目標、入社後に任される範囲 |
| 雇用条件 | 雇用形態、給与、賞与、試用期間 |
| 働き方 | 勤務地、勤務時間、休日、転勤や在宅勤務の有無 |
| 応募条件 | 経験、資格、必要な知識 |
| 選考内容 | 面接回数、適性検査、提出書類 |
求人票だけでは分からない条件もあるため、最終的には面接や内定時の労働条件通知書などで確認します。
4. 履歴書と職務経歴書を作成する
履歴書では、基本情報、学歴・職歴、志望動機などを確認されます。職務経歴書では、これまでの業務内容、実績、活かせるスキルを応募先に合わせてまとめます。
20代で職歴が短い場合でも、担当した業務を省略しすぎないことが大切です。新卒入社後の研修、顧客対応、資料作成、業務改善など、応募先で活かせる経験がないかを確認しましょう。
応募先ごとに内容を調整する
職務経歴書をすべての企業に同じ内容で提出するのではなく、応募先が求める経験と自分の経験がつながるように調整します。志望動機は、「その会社でなければならない理由」と「自分が活かせる経験」を組み合わせると、内容が具体的になります。
在職中の場合は、応募書類の作成や面接の日程調整を勤務時間外に行えるよう、あらかじめ予定を管理しておくと進めやすくなります。
5. 応募して書類選考を受ける
応募書類を提出すると、書類選考が行われます。応募後の連絡方法や選考期間は企業によって異なるため、応募先からのメールや電話を確認できる状態にしておきます。
複数の企業へ応募することは可能ですが、応募先を増やしすぎると、企業ごとの研究や面接準備が不十分になることがあります。自分が仕事内容や条件を確認し、面接準備までできる数に調整しましょう。
6. 面接を受ける
面接では、転職理由、志望動機、これまでの経験、退職理由、入社後にしたいことなどを聞かれることが多いです。質問への回答は暗記した文章をそのまま話すより、要点を整理して自分の言葉で説明できるようにします。
20代の面接で整理しておきたい内容
- なぜ転職したいのか
- なぜその会社・職種を選んだのか
- これまでどのような仕事をしてきたのか
- 仕事で工夫したことや成果
- 入社後に活かせる経験
- 今後どのような仕事をしたいのか
退職理由を説明するときは、前の会社への不満だけで終わらせないことが重要です。「現職では実現しにくいこと」と「転職先で実現したいこと」を分けて説明すると、前向きな転職理由として伝えやすくなります。
面接の回数や適性検査の有無は企業によって異なります。求人票や応募先からの案内で確認し、分からない場合は問い合わせ先に確認してください。
7. 内定後に労働条件を確認する
内定が出たら、すぐに承諾するのではなく、仕事内容や給与、勤務地、勤務時間、入社日などを確認します。求人票で見た内容と、提示された労働条件に違いがないかも確認してください。
特に、次の項目は書面で確認しておくと安心です。
- 雇用形態
- 給与の金額と内訳
- 賞与や昇給の扱い
- 勤務時間と休日
- 勤務地や転勤の有無
- 試用期間の長さと条件
- 入社日
条件に不明点や希望がある場合は、承諾前に確認します。複数の企業から内定を得ている場合は、条件だけでなく、仕事内容や働き方、今後のキャリアも含めて比較します。
8. 退職手続きと入社準備を進める
転職先への入社を決めたら、現在の勤務先に退職の意思を伝え、引き継ぎや退職に必要な手続きを進めます。在職中に転職活動をする場合は、転職先の入社日と現在の会社の退職日が重ならないよう調整してください。
- 転職先と入社日を確認する
- 現在の勤務先へ退職の意思を伝える
- 退職日と引き継ぎスケジュールを調整する
- 貸与品や書類を返却する
- 転職先から案内された入社書類を準備する
退職の申し出時期や手続きは、雇用契約や就業規則、雇用形態によって異なる場合があります。現在の勤務先の規定を確認し、余裕を持って調整しましょう。
20代は在職中と退職後のどちらで転職活動するべきか
安定した収入を維持しながら進めたいなら、在職中の転職活動が向いています。退職後の転職活動は時間を確保しやすい一方、転職活動が長引くと収入がない期間が発生する可能性があります。
| 進め方 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 在職中 | 収入を維持しながら慎重に選びたい | 面接時間の調整や退職時期の管理が必要 |
| 退職後 | すぐに活動へ集中したい、資格取得などの時間も確保したい | 生活費や活動期間を事前に考えておく必要がある |
どちらが正しいということではありません。現在の貯蓄、心身の状態、転職を急ぐ理由、希望する職種の求人状況をもとに判断します。退職後に活動する場合は、転職活動が長引く可能性も考えて、必要な生活費を準備しておきましょう。
20代の転職活動で注意したいこと
転職理由を曖昧にしない
「成長したい」「環境を変えたい」だけでは、応募先で何をしたいのかが伝わりにくいことがあります。現在の仕事で感じている課題と、次の職場で取り組みたいことを具体化しましょう。
条件だけで応募先を決めない
給与や休日は重要な条件ですが、仕事内容や教育体制、評価方法が自分の希望と合っているかも確認します。条件が良くても、希望する業務と大きく異なる場合は、入社後のミスマッチにつながる可能性があります。
退職を先に決める場合は準備をする
転職先が決まる前に退職する場合は、生活費、転職活動にかけられる期間、応募する職種を事前に決めます。勢いだけで退職すると、焦って希望と合わない求人を選ぶことがあるためです。
最初に行うことは転職理由の整理
20代の転職活動は、転職理由と希望条件を整理したうえで、経験の棚卸し、求人選び、応募書類の作成、選考、内定後の退職・入社準備という順番で進めます。
まずは「転職で変えたいこと」「次の仕事で実現したいこと」「応募先で活かせる経験」の3点を書き出してください。その内容をもとに求人を比較すると、自分に合う転職先を判断しやすくなります。







